転職が2回目の場合、「2回目の転職だと、企業からはどう思われるのだろう?」と不安な気持ちが大きい人が多いのではないでしょうか。
実際のところ、企業によっては転職が2回目の求職者は、転職回数が多いという印象を持つたれてしまう場合も。
だからこそ、2回目の転職にはどのような注意点があり、成功するためにはどうしたら良いのかを知る必要があります。
今回この記事で紹介する4つの注意点と成功する秘訣を知って、転職活動に活かしていきましょう。
2回目の転職前に確認したい4つの注意点
2回目の転職で注意するべき点は以下4つあります。
- 転職活動のタイミングが前回から3年未満でないか
- 前回と同じ転職理由で活動していないか
- ネガティブな印象を与えていないか
- 偽りの自分を作り出していないか
それでは詳しく解説していきます。
1.転職活動のタイミングが前回から3年未満でないか
転職1年未満で2回目の転職をする場合、企業によっては転職回数だけで人柄を判断されてしまう可能性があります。
それは、短期間で転職したという事実によって「責任感がなく、またすぐに辞めてしまうかもしれない」というネガティブな印象を企業側に与えてしまうから。
転職活動のタイミングが3年未満だということで、短い期間での転職となってしまった点は認めつつも、ポジティブな理由で転職をしたいと思っていることをきちんと伝えましょう。
2.前回と同じ転職理由で活動していないか
前回と同じ理由で再び転職活動に臨むと、人事担当者からは仕事の選び方やキャリアの目的に疑問を持たれてしまいます。
しかし、やりたいことを明確化し、目的意識を持って転職に臨む姿勢を見せることで、2回目以降の転職でも行動力のある人物というポジティブな印象に変換することも可能です。
自分の転職目的を人事担当者にしっかり伝えて納得させるためには、どう説明するかがカギ。
納得できる説明をするためにも、きちんと自己分析を行い、納得性の高い転職の目的を伝えられるようになっておきましょう。
3.ネガティブな印象を与えていないか
履歴書、職務経歴書、面接など、選考を通して企業へ伝える転職理由や自己PRはネガティブな印象を与えないことが非常に重要です。
特に転職理由については、内容次第で言い訳にしか聞こえない場合があるため、できるだけ前向きな内容を伝えるのがベスト。
転職理由の内容については、採用後に何をやりたいかということや、キャリアビジョンについてのポジティブな話を盛り込むと、向上心を持って転職活動に臨んでいる人だという良い印象を与えることができます。
4.偽りの自分を作り出していないか
転職回数が多いという自覚がある場合、ネガティブな印象を持たれるという危機感から、書類や面接の場で職歴を盛ったり、ブランク期間(働いていない期間)を偽る人がいます。
少しでも高評価を得たいという気持ちはわかりますが、後からウソが発覚すると採用が取り消しになる場合も。
当たり前ですが、自分の経歴は偽りなく伝えるようにしましょう。
ブランク期間がある場合は、その期間に経験したことやそこから得たことを説明できれば、ブランク期間の存在だけでマイナス評価されることは少なくなります。
「キャリア形成のための勉強をしていた」など、ブランク期間を有効活用していたことを伝えられると良いでしょう。
2回目以降の転職を成功させる方法5つ
2回目以降の転職は、方法を知ることで成功させることが可能です。
その5つの方法がこちら。
- 過去の職歴・キャリアに一貫性を持って挑む
- 転職先で何をできるのか明確に自己PRする
- 転職理由は前向き&他者が納得できる内容でまとめる
- 定型文ではなく自分の言葉を大切にする
- 転職サイトや転職エージェントを活用する
それでは、ここから成功する方法を詳しく見ていきましょう。
1.過去の職歴・キャリアに一貫性を持って挑む
転職回数が2回以上となると、企業側はその人自身に問題があって転職を繰り返している可能性を疑います。
そこで重要なのは、過去の転職と今回の転職に一貫性のあるストーリーを持たせるということ。
キャリア選択に一貫性があれば、転職回数が多くても人事担当者を納得させることができます。
過去の職歴や今回の選択には目指すキャリアがあり、一貫性があることを伝えられるよう、目指すものと目的ついて整理しておきましょう。
2.転職先で何をできるのか明確に自己PRする
過去に勤めていた企業での経験を踏まえて、「自分の強みは何なのか」「その力が転職先でどのように発揮できるのか」を伝えられることも大切です。
できることを明確にアピールすることで、ネガティブな理由で転職をするのではなく、自分の力が発揮できる企業で働きたいというモチベーションがあることを伝えることができます。
過去に勤めていた企業での成果や評価されたことなど、どんな小さなことでも良いので書き出し、自分の強みを見つけてみましょう。
エピソードも含めながら自分の強みを伝え、それが転職先でどう活かせるのかを明確に伝えれば、人事担当者も採用後の姿をイメージしやすくなります。
3.転職理由は前向き&他者が納得できる内容でまとめる
今の職場への不満が理由で転職を希望する人はとても多いです。
しかし、自分自身にとっては正当な理由でも、転職理由が職場への不満というのはネガティブすぎますよね。
企業に「原因はその人自身にあるのでは?」と思われてしまっても仕方ないといえます。
転職理由は、前の会社を退職した理由として伝えるのではなく、キャリアアップのためなど前向きな理由を伝えるようにしましょう。
しかし、介護などのプライベートな事情や企業側に問題がある場合など、やむを得ない事情で転職を余儀なくされている場合もあります。
そのような場合は、ネガティブな内容であっても事実をそのまま伝えて問題はありません。
4.定型文ではなく自分の言葉を大切にする
企業はどのくらいの熱量で選考に応募してきているのかを見ています。
そのため、自己PRがありがちな言葉や定型文などで固められていると、企業へ本気度が伝わることはありません。
また、ネットで自己PRの例文を検索してコピペする方もいますが、温度感のない文章になってしまい、企業からの印象は良くないのです。
自分のアピールポイントを自分の言葉で語ることによって企業への本気度が伝わり、人事担当者の印象に残ることができます。
5.転職サイトや転職エージェントを活用する
転職サイトや転職エージェントは、求人情報や転職に関する対策情報を豊富に持っています。
転職が2回目となると、企業への応募や、選考に参加するときの対策・ポイントなどがあるため、自分だけの力で対策するのは難しいのが実際のところ。
したがって、転職に特化したサイトやエージェントは、転職を成功させるためには必要だと言えます。
転職サイトや転職エージェントを利用すれば、転職のプロから書類の添削や面接指導を受けることができるので、より採用されやすいアピール方法を知ることができます。
また、これまでの経歴などから自分の希望している業界や職種以外にもおすすめの求人を紹介してくれるので、自分の力だけで転職活動を進めるより、マッチング率の高い求人に出会う可能性が上がるのです。
転職サイトやエージェントは、是が非でも活用するようにしましょう。
2回目の転職は不利なの?年代別に確認
ここでは、2回目の転職が年代別に不利になるのかについてご紹介します。
- 20代:転職回数が2回目以上だとリスクが高い
- 30代:転職する人が多い年代のため20代よりは低い
- 40代:約20年以上と職務歴が長くなるためリスクは低い
もちろん、不利であったとしても活動の内容次第では企業に「採用したい」と思ってもらえるケースは多くあります。
まずは事実ベースとして、自分の年代は2回目の転職がどう企業に印象を与えるのか知っておきましょう。
20代:転職回数が2回目以上だとリスクが高い
20代で2回目以上の転職は、実際のところ「転職回数が多い」という印象を企業から持たれてしまいます。
そして転職回数が多いと判断されると、評価が下がるケースがあるのは事実です。
経験やスキル、人柄を見る前に転職回数だけで落とされてしまったり、評価が下がってしまったりする企業があるということを知っておきましょう。
30代:転職する人が多い年代のため20代よりは低い
30代は転職経験者が多く、2回目の転職でも20代と比べて評価が下がったり落とされたりするリスクは低いと言われています。
しかし、企業によっては転職回数だけで評価を下すこともあるため、一概に30代で2回目の転職であれば悪い評価はつかないとは言い切れません。
例えば、スキルや経験、人柄の良さが同じくらいの人が採用候補として挙がっていたとしたら、転職回数が少ない方が有利になる場合もあるのです。
それぞれの企業によって、また、採用状況によって30代の2回目の転職の評価が変わるということを理解しておきましょう。
40代:約20年以上と職務歴が長くなるためリスクは低い
40代であれば、2回目以上の転職を経験している人が多く、転職回数が不利になることは少ないでしょう。
企業側としては即戦力が欲しいため、転職回数よりも経験やスキルを重視します。
しかし、転職回数が2回目以上でも、転職先で活かせるような資格やスキル、経験がない場合は、落とされてしまう可能性も。
選考では、自分が即戦力になれることをどう伝えるかが重要となります。
転職2回目の気になるQ&A
転職2回目では年代によってはリスクが伴ういます。
それでも企業に採用してもらうためにはどうしたら良いのでしょうか。
ここでは、転職2回目で気になるこちらの6つのQ&Aを紹介します。
- 転職回数が多くても企業に求められる人とは?
- 短期間で職を変えている人の印象は?
- 大手企業に転職するにはどうすれば良い?
- 未経験職種への転職は難しい?
- 自分の弱点をカバーする方法はある?
- 2回目以上の転職は何回までが許容範囲?
Q1:転職回数が多くても企業に求められる人とは?
A:過去の在籍企業で得たスキルや経験などを転職先でどう活かせるのかアピールできる人
たとえ転職回数が多くても、即戦力になると判断されれば企業から入社を請われる人材となりえます。
A:新しい環境に柔軟に適応でき、コミュニケーション能力の高い人環
企業はその風土を理解し、社内の雰囲気をより良くしてくれる人材が欲しいと思っています。
環境適応能力が高くコミュニケーションに長けている人は、転職回数に関わらず企業から欲しがられるのです。
A:転職先に入りたい目的がはっきりしている人
キャリアに一貫性を持ち、転職に明確な目的を持っている人は、成果を得るために努力する能力があると判断され、企業に採用したいと思わせることができます。
Q2:短期間で職を変えている人の印象は?
A:またすぐに辞めてしまうかもしれないという印象
しかし、退職理由の筋が通っていればマイナスの評価にはなりにくく、転職に対する目的意識を明確に示すとネガティブな印象を払拭できます。
Q3:大手企業に転職するにはどうすれば良い?
A:大手求人を多く扱う転職エージェントに登録する
大手の求人を多く扱う転職エージェントで、大手企業に転職したいという希望をキャリアカウンセラーに伝えることで、大手求人を多く紹介してもらえたり、特化した対策をしてもらうことができます。
Q4:未経験職種への転職は難しい?
A:30代以降の場合、未経験職種への転職は難しい。
20代であれば、たとえ転職2回目であっても未経験職種への転職はそれほど難しくありません。
しかし、30代以降は即戦力として求められるため、未経験へのチャレンジは厳しくなります。
どうしても未経験職種にチャレンジしたい場合は、これまでのキャリアを活かせる職種を選ぶと良いでしょう。
Q5:自分の弱点をカバーする方法はある?
A:応募企業の理念に沿うような自己PRや書類作りをする。
弱点を補うためには、企業研究を入念に行い、自分がその企業に合う人材であることを強くアピールしましょう。
Q6:2回目以上の転職は何回までが許容範囲?
A:20代は2回、30代は3〜4回までが許容範囲。
20代だと3回、30代だと5回以上で転職回数が多いという印象を企業に与えてしまいます。
2回目の転職は最後のチャンス!過去の経験を活かして挑もう
2回目以降の転職を成功させることは、条件とタイミングが揃わなければ中々難しいです。
特に転職回数が2回以上となると、好条件での転職はさらに厳しくなるでしょう。
2回目の転職活動は、これが最後のチャンスだと心得て、過去の経験から自分の強みやキャリアビジョンを明確にして臨むようにしましょう。
企業に効果的に自分をアピールすることができれば、人気の求人であっても内定を勝ち取ることも可能なのです。
転職2回目というややネガティブなイメージをポジティブな人物像で塗り替えるために、成功のための方法を意識して転職活動に挑みましょう。
