大企業で働いているけど転職を考えている、という方も多いです。
今回は、大企業から転職する際に見て欲しい6つのことと、大企業からの転職するメリット・デメリットを詳しく解説します。
大企業から転職する際に見ておくべき事とは?
大企業で働いているけど、このままでいいのだろうか、と転職を考える人も少なくないようです。
しかし、大企業から転職する際のメリット・デメリット、リスクを知らずに何となく転職をしてしまうと「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうことになります。
大企業で働いていると、その環境や待遇が当たり前と思いがちですが、大企業と中小企業では待遇や環境も大きく異なります。
そこで今回は、大企業から転職を考える際に注意することを紹介し、メリット・デメリットも詳しく解説していきます。
大企業から転職を考えている方は最後までご覧になり、転職すべきか?留まる方が良いのか?を今一度考えてみて下さい。
大企業から転職する際に見て欲しい6つの事
大企業から転職をする際に見て欲しい6つの事を紹介します。
大企業から転職することで、変わってしまう環境やリスクを頭に入れ、転職した方が良いのか?検討してみてはいかがでしょうか。
- 報酬・福利厚生の変化
- 会社の認知度・ネームバリューが下がる
- 先輩後輩などの人間関係が複雑になる
- 新しい環境でのキャッチアップの苦労
- 忍耐力がない・ジョブホッパーと呼ばれるリスク
- 家族・パートナーから理解を得る
報酬・福利厚生の変化
大企業からの転職で大きく変わってくるのが、報酬・福利厚生です。
大企業の時と同じ仕事、勤務時間、能力値など何ら変わらなくても、中小企業へ転職すると給与は下がることになります。
また給与だけでなく、福利厚生もかなり違ってきますので注意が必要です。
大手企業では、退職金、家賃手当、資格手当、海外赴任手当など充実していますが、中小・ベンチャー企業になると、これらの手当が無い場合が多いです。
大企業で働いていると福利厚生が当たり前のように感じますが、中小企業は福利厚生の充実度が低いことを頭に入れて置きましょう。
会社の認知度・ネームバリューが下がる
大企業の認知度・ネームバリューは、大企業に勤める魅力の一つでもあります。
○○(大企業名)の○○さん(自分の名前)と呼ばれたり、大企業にお勤めで凄いですね、と言われることもあり優越感を得た人も多いでしょう。
大手企業から中小企業へ転職すると、このネームバリューは下がってしまいます。
カードの申し込み、不動産購入など、これまで企業名を出しただけで有利だったことも不利になってしまうでしょう。
先輩後輩などの人間関係が複雑になる
大企業から中小企業へ転職すると、年齢が下の社員に仕事を教えてもらうことも多いです。
仕事を教えてもらってはいるが、年齢が上のため給与は自分の方が高いという場合もあり、何かと気を使う関係になってしまうかも知れません。
大手企業は同期が沢山いるので、仕事の面でも相談しやすいでしょう。
転職をすると、年齢、職歴、役職、などが分かりづらく人間関係が複雑になります。
新しい環境でのキャッチアップの苦労
大企業から転職すると、新しい環境に慣れるまでは苦労も多くキャッチアップ(追いかけること、追いつくこと)が大変です。
仕事を覚えるだけではなく、人間関係の構築、会社のルールなどキャッチアップ項目は多岐に渡ります。
また中小企業は、社員数も少なく仕事の領域も広いため仕事量が増加傾向になりがちです。
大企業で培った経験を直ぐに活かせることは難しく、入社後の数ヶ月間は肉体的・精神的にも疲労は大きくなるでしょう。
忍耐力がない・ジョブホッパーと呼ばれるリスク
ジョブホッパーは転職を繰り返す人のことを指し、3年以内の転職を5・6回繰り返している人はジョブホッパーだと言われることが多いようです。
年功序列や終身雇用が根強い日本社会では、忍耐力がない、忠誠心が薄い、などのネガティブイメージが付きやすくなります。
大企業から転職し、3年以内に再度転職するとジョブホッパーと言われるリスクは更に高まるでしょう。
しかし、転職をすることで自分の市場価値を高めるキャリアアップの転職なら、ジョブホッパーと呼ばれるリスクは少なくなります。
大企業から転職する際は、ジョブホッパーにはならないか良く考えて行動をおこしましょう。
家族・パートナーから理解を得る
大企業からの転職は、家族・パートナーからの理解が得難いことも多いです。
大企業の手厚い待遇、誰もが知る有名企業に勤務していることの誇り、安定している収入、などを捨ててまで転職する必要があるのかと理解を得られない場合があります。
転職活動は簡単なものではありません。
家族の反対に遭いながらの転職活動は、より一層困難なことになるでしょう。
大企業から転職する意味やキャリアプランなどを、家族・パートナーに説明し理解を得てから転職活動を始めてはいかがでしょうか。
大企業から転職する際の4つのメリット
大企業から転職する際に見て欲しい事を紹介しましたが、ここからは大企業から転職する際の4つのメリットを解説します。
大企業から転職するメリットを知れば、本格的な転職活動をするきっかけになることでしょう。
- 職種・配属の希望が通りやすい
- 幅広い業務に就く機会が多い
- 会議や稟議などの負荷が軽減される
- 転勤の可能性が減る
職種・配属の希望が通りやすい
大企業から転職するメリットで職種・配属の希望が通りやすいことがあります。
大企業は地方に支店もあり、異動や配置転換が頻繁で単身赴任も珍しくありません。
中小企業は社員・支店も少ないため、異動・配置転換もほとんど無く自分が希望した職種・配属先になりやすいです。
また、中小企業では選考過程で配属先も決まっており入社前に職種、配属先、上司まで把握できている場合もあります。
大手企業のように入社したら希望と違う配属先だったということは少ないでしょう。
幅広い業務に就く機会が多い
大企業では、社員数が多いため担当する業務は分業化になっていることが多いです。
そのため企画なら企画のみ、営業なら営業のみの仕事に専念することが出来ます。
しかし中小企業は社員数が少ないため、担当している仕事だけでなく多くの業務に関わらなければなりません。
例えば大手企業の人事担当では、教育担当、採用担当と分かれますが、中小企業では採用から教育、総務、広報まで全て担当している企業も多いです。
幅広い業務に就くことは、スキルや経験が増えていくことになりますので自分の能力開発にプラスになるでしょう。
会議や稟議などの負荷が軽減される
大企業では部署も多く業務が細分化されているため、1つのことを決めるのにも時間がかかり形式的な会議も必要です。
中小企業では経営陣との距離が近いため、社員の意見やアイデアが上司に通りやすく会議や稟議などを行わず、プロジェクトの発足になる場合があります。
大企業では何人もの人の確認やあらゆる部署への申請・承認が必要なこともあるため、アイデアを自由に出して仕事をしたい人には中小企業のスピード感は魅力的でしょう。
転勤の可能性が減る
職種・配属の希望が通りやすいメリットでも少し触れましたが、中小企業は地方に支社を置かず本社のみの経営をしている企業が多いです。
そのため、転勤の可能性がほとんどなく、その土地で根を張り仕事をしたいと思っている人はメリットになります。
家庭環境などで、転勤が難しい人には大手企業から中小企業への転職はおすすめです。
大企業から転職する際の4つのデメリット
大企業から転職する際のメリットを解説しましたが、ここではデメリットを解説していきます。
大企業から転職する際のデメリットがあることを知って、転職活動をするべきか考えてみてはいかがでしょうか。
- 報酬・福利厚生がレベルダウン
- オフィス環境・教育制度が未熟
- 業務用ツール・効率化の仕組みが整っていない
- 小規模で人間関係が限定的になりがち
報酬・福利厚生がレベルダウン
大企業から転職するデメリットで一番大きいと思われるのが、報酬・福利厚生がダウンすることです。
中小企業では、業務内容が同じでも大手企業と比べると報酬は低くなる傾向にあります。
ボーナスや昇給も会社の業績によって変動があり、大きく期待することは難しいです。
また、福利厚生の充実も中小企業では期待できないことも覚悟しておきましょう。
大手企業の福利厚生では、退職金・企業年金、家賃手当、寮・社宅完備、家族手当、結婚・出産祝い、保養所、社食が無料、など多くの恩恵を受けられますが、中小企業はこのような福利厚生の充実は厳しいものがあります。
福利厚生まで考えず大企業から転職すると、家賃手当が無くなったから給与が更に減ってしまった、と後悔する人も多いです。
転職は何を優先するのかが大切になります。
福利厚生の充実を第一に考えていると、中小企業への転職は失敗になりやすいですので、仕事優先の転職なのか?などの優先順位を考えておきましょう。
オフィス環境・教育制度が未熟
大企業はオフィス環境・教育制度が充実している所が多いです。
大企業は新入社員も多く入社してくるため、新人を一から教育し育てていく環境を整えています。
そのためビジネスマナー、資格取得、自己啓発セミナーの実施など独自の教育制度で社員の能力向上を図ることが可能です。
また、オフィス環境も整備されており従業員の作業効率の向上も見込めます。
反対に中小企業では、教育制度やオフィス環境の整備などが整っている企業は少ないです。
最近では、リモートワークを導入している大企業も増えていますので、今後の働き方も頭に入れ転職活動を行うと良いでしょう。
業務用ツール・効率化の仕組みが整っていない
大企業では業務が細分化されているため、指示された業務だけを担当すればいいですが、中小企業は業務範囲が広いため仕事の効率化が悪い場合もあります。
業務用ツールも整っていないことも多く、大企業のように共通した仕事の進め方が決まっていないため、自分で仕事の方法を考え行動しなければなりません。
指示された仕事だけを決まったやり方で行うことが窮屈に感じる人は、幅広い仕事を任され自主的に働ける中小企業が向いているかもしれません。
小規模で人間関係が限定的になりがち
大企業では社員数が多いため、社員同士でも面識がなく親密度も低いことは珍しくありませんが、中小企業では社員数も少なく組織の変更や入れ替えも無いため人間関係が限定的になりがちです。
長年一緒に過ごすためアットホームな雰囲気になりがちですが、互いのプライベートまで知る間柄ですので、人間関係の難しさも出てきます。
気の合わない人と仕事をすることになっても、大企業のような配置転換は望めません。
中小企業はコミュニケーションが取りやすいのは魅力ですので、アットホームな環境で仕事をしたいと思う人にはおすすめです。
大企業からの転職は慎重に検討しよう
大企業からの転職はメリット・デメリットもあり、難しい選択になることでしょう。
大企業の待遇・環境は恵まれていることを再確認し転職を実行しても遅くはありません。
実際に大企業から転職し成功を収めている人は沢山います。
仕事への姿勢、今後のライフプランなどを慎重に検討したうえで転職を考えてみてはいかがでしょうか。
