転職活動で最終面接でたどりついたとき、多くの人がもっとも気になるのは、これで合格・通過できるかどうかでということでしょう。
この記事では、転職活動の最終面接での一般的な合格・通過率や、合格・通過するために注意すべき点などについて詳しく紹介します。
転職の最終面接で見送りされる人が増加している
転職で最終面接まで行くと、これで合格できると思い、気持ちが緩みがちです。
しかし、近年は最終面接でも落とされるケースが増えていることをご存じでしょうか。
特に、最終面接を最後の選考の機会ととらえる企業では合格・通過率が低くなっています。
そこで、ここでは、最終面接での合格率・通過率がどのくらいあるか、どのようなポイントに気を付けるべきかなどを紹介します。
自己分析に役立つツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
転職の最終面接の合格率・通過率
最終面接では、管理職クラスや代表取締役などが面接官を担当することが一般的です。
顔合わせや最終確認程度の認識で実施するところもあれば、最後の選考ととらえて行うところもあり、企業によって最終面接に対するスタンスは異なります。
気になる最終面接の合格率・通過率は、企業がどのようなスタンスで最終面接を実施しているかで異なります。
ここでは、顔合わせの企業と選考を行う企業とにわけ、それぞれの通過率について説明します。
- 最終面接が顔合わせの企業は通過率80%
- 最終面接で選考する企業は通過率50%
最終面接が顔合わせの企業は通過率80%
最終面接の主な目的を「役職員との顔を合わせ」と位置づけている企業の場合、合格率・通過率は比較的高めです。
応募者の入社意欲やビジョンを確かめることが主な目的であり、よほどおかしな態度や回答をしないかぎり、落とされる心配はあまりありません。
具体的なデータはないものの、およそ80%程度は通過するとみて良いでしょう。
最終面接で選考する企業は通過率50%
最終面接を「最後の選考の場」ととらえている企業の場合、意欲や仕事に対するビジョン、自社に貢献できる人材かどうか、社風や理念に合っているかなどが厳しく問われます。
当然、基準に達していないと判断されれば、合格できません。
そのため、最終面接を「顔合わせ」と位置づけるケースに比べると、合格率・通過率はがくんと下がります。
合格して内定を得られるのは、およそ50%程度とみて良いでしょう。
約半数が落ちてしまうため、一次面接や二次面接のときと同じような緊張感をもって臨むことが重要です。
中途採用での最終面接の合格率・通過率
転職活動では、書類選考を経たのち、合格するごとに一次面接、二次面接と進み、最終面接で採用かお見送りかが決まります。
二次面接が最終のケースもありますが、大企業などは三次面接以降も設けられていることも多く、応募者をあらゆる角度から厳密に検討してふるいにかけていきます。
そのなかで最終面接までたどりついたということは、企業が求めるスキルや能力があり、基本的なビジネスマナーや人柄に問題ないと判断されていることを意味します。
そのため、一次面接や二次面接と比べれば、最終面接における合格率・通過率は高いです。
ただし、内定が出る確率が高めだからといって気を抜くのは禁物です。
最終面接を担当した役員の考え方と異なる回答をしたり、役員の求める人物像に合っていないと判断されたりして落とされてしまう可能性はもちろんあります。
規模や採用予定人数などによっても内定がでる確率は異なるため、気を抜かずに面接を受けることが大切です。
転職の最終面接で合格率をあげる4つの方法
転職活動でようやく最終面接までたどりつけたのであれば、内定を勝ち取りたいものです。
ここでは、転職の最終面接で合格率・通過率を上げるために注意すべきポイントを4つ紹介します。
十分に注意し、万全の態勢で面接に臨みましょう。
- 志望動機は簡潔に説明できるようにしておく
- 逆質問について考えておき必ず発言する
- 給与や役職についての質問は伝え方に気をつける
- 面接形式に関わらず基本的なマナーに気をつける
①志望動機は簡潔に説明できるようにしておく
就職・転職活動において必ず確認されるのが志望動機です。
応募書類にも書き、一次面接や二次面接でも聞かれて説明したケースがほとんどではないでしょうか。
企業が志望動機を何度も確認するのは、入社の意欲が高く自社に貢献する働きをしてくれる人材を求めているからです。
他社でも通用するあやふやな内容の志望動機しか話せないのであれば、自社への熱意も意欲も高くないと判断されてしまいます。
これでは、選考に通過することは難しいでしょう。
最終面接でも、会社の経営にかかわる役員が「本当に自社に貢献してくれる熱意があるか」という視点から志望動機を確認してくることがあります。
回答するときは、応募企業に対する強い熱意や意欲をアピールすることが大切です。
このとき、だらだらと長く説明してはいけません。
なぜなら、仕事を的確にこなせない人間との印象を与えかねないからです。
要点をおさえ、明瞭に簡潔に回答するようにしましょう。
②逆質問について考えておき必ず発言する
面接の最後には「何か質問はありますか」と聞かれることがしばしばあり、これを逆質問といいます。
逆質問をさせるのは、「求職者がどのくらい自社で働く事に意欲・関心を持っているかを知る」意図があるからです。
最終面接まできて、その会社で働く具体的なビジョンができているなら、いくらでも知りたいこと、聞きたいことがあるでしょう。
企業は自社に愛着をもち、しっかり働く意欲のある人材を欲しているので、具体的な質問をする応募者に好印象をいだきます。
反対に、NGなのが「特にありません」と答えることです。
「入社後のことを考えていない」と思われてしまい、内定が遠のく可能性があります。
- 「今後は海外での事業に注力すると伺いましたが、具体的にはどのような営業戦略をお考えですか」
- 「御社が特に力を入れている○○事業にかかわりたいと考えております。仕事ぶりが認められれば、いずれチャレンジさせていただける可能性はありますでしょうか」
など、意欲を感じさせる逆質問をするようにしましょう。
ただし、これまでに説明を受けたことについて質問してしまうと「話を聞いていない」と思われ、印象がマイナスになりますので注意が必要です。
③給与や役職についての質問は伝え方に気をつける
逆質問の際、注意したいのが給与や休日などの待遇についての質問です。
確かに、転職者にとってはもっとも気になることでしょう。
しかし、事業の内容や仕事についてまったく触れずに待遇ばかり質問すると、「条件しかみていないのか」「待遇が良ければどこでも良いのか」と悪い印象を与えてしまいます。
また、役職についての質問も注意が必要です。
「前職は○○部で長く勤めてきました。御社の○○部門の責任者には何年くらいでなれますか」など、当然役職を与えてもらえると思っているととられかねない質問の仕方はよくありません。
「過去の経験を活かし、御社の○○部長を目指したいと考えております。そのために習得すべきスキルにはどのようなものがありますでしょうか」など、前向きな印象を与えられる言い方をするよう気をつけましょう。
④面接形式に関わらず基本的なマナーに気をつける
最終面接では、それまでの面接スタイルとは変わって、軽い雑談形式で行われることがあります。
特に役職者との顔合わせが目的の最終面接によく見られるパターンです。
しかし、雑談だからと気を抜いて砕けた口調になったり態度を崩したりしてはいけません。
面接官は、雑談をしながら応募者の人柄や考え方を探っています。
雑談形式であっても通常どおりの形式であっても、基本的なビジネスマナーを守り、礼儀正しい態度で対応することが大切です。
最後まで気を抜かないようにしましょう。
転職の最終面接で採点される3つのポイント
転職活動では、書類選考、一次・二次面接、最終面接でそれぞれ面接官が評価するポイントが異なります。
合格率・通過率を上げるために、最終面接では面接官は特に何を見ているのかを知っておきましょう。
- 転職者と企業の将来的なビジョンが合致するか
- 今後成長し企業に貢献できる人物か
- 内定を出せば承諾してくれる人物か
1.転職者と企業の将来的なビジョンが合致するか
企業にはそれぞれ理念があり、「こうありたい」とするビジョンがあります。
たとえば、Amazonは「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」をビジョンとして掲げていますし、Googleは「ワンクリックで世界中の情報にアクセスできるようにすること」がビジョンです。
この企業のビジョンと求職者が目指す姿とが合うかどうかは、採用に当たってとても重要なポイントとなります。
一致していなければ採用してもうまくいかない可能性が高いからです。
そのため、最終面接では企業と求職者のビジョンや価値観が合っているかどうかを確認する傾向があります。
企業の経営理念やビジョンと対立するような意見をうっかり述べてしまわないよう、事前に調べておきましょう。
どうしても自分と相容れないビジョンの会社であれば、そもそも応募しないほうが賢明です。
2.今後成長し企業に貢献できる人物か
中途採用の求人を出す企業が求めているのは、単なる人手ではなく、自社に利益をもたらすポテンシャルのある人材です。
最終面接までは、経営にたずさわる役職者としての視点から、長く働き自社に貢献できる人物かどうかが厳しく判断されます。
どのようなスキルや実績、経歴があり、どのように活かせると考えているかを簡潔に説明できるようにしておきましょう。
3.内定を出せば承諾してくれる人物か
企業の採用活動には手間も費用もかかります。
もし、内定をだして相手に断られてしまうと、これまでの採用活動にかかった時間とコストが無駄になるうえにまた始めなければなりません。
内定を出して返事を保留にされてしまうと、結果が分かるまでほかの応募者の選考を進めることもできなくなります。
そこで、最終面接では、内定を出して承諾する可能性が高いかどうかが見られる傾向が強いです。
「合格させていただければ必ず御社で働きます」という姿勢を見せることで、内定が近づくでしょう。
転職の最終面接に役立つ自己分析アプリ/ツール3選
最終面接での合格・通過率を上げるには、意欲や熱意を正しく伝えることが大切です。
志望動機やどのような点で貢献できると考えているかなども簡潔に説明できるようにしておきましょう。
そのためには、適切な自己分析が欠かせません。
転職活動を始める際に自己分析をしているはずですが、活動を進めるなかで考えが変わることもあります。
活動の節目節目で自己を見直し分析しなおすことは、選考の合格率・通過率を上げるために有効です。
そこで、ここでは、自己分析に活かせるアプリやツールを紹介します。
- 3位:自己分析ツール My anaytics
- 2位:自己分析アプリ 速攻内定
- 1位:自己分析アプリ ミイダス
3位 自己分析ツール My anaytics
面接力診断は、キャリアパークが提供するサービスです。
24項目の質問に答えると、回答ごとに点数が得られます。
その点数によって、面接における強みや弱みがどこにあるか、総合的な面接力はどの程度あるかなどを分析することが可能です。
面接力を上げるためにどのようなことに注意すべきかもわかりますので、試してみると良いでしょう。
面接力診断を行うには、キャリアパークに登録することが必要です。
マイページが作成されるので、メニュー上にある「対策資料一覧」を選ぶと、就職や転職に関するさまざまな資料が掲載されているページに飛びます。
そのうちの1つに『「面接力」診断&対策』があり、クリックするとpdf資料がダウンロードできます。
そのなかに面接診断のための質問リストが掲載されていますので、紙を用意して答えていきましょう。
2位 自己分析アプリ 速攻内定
速攻内定はiPhone、iPadで利用できるアプリです。
SPI学習対策や自己分析をサポートするツールなど、多彩な機能が搭載されています。
大きな魅力は、アドバイザーがつき、自己分析の手助けや就活における悩みの相談に乗ってくれる点です。
面接に通過するために何が足りないのかをプロの視点で教えてもらえ、内定に向けて非常に力強い味方となります。
利用することで、合格率を大きく上昇させることが可能になるでしょう。
1位 自己分析アプリ ミイダス
ミイダスは自分の市場価値を判定できる転職アプリです。
簡単な質問に答えると、これまで培ってきたスキルや能力が転職市場でどの程度評価されるものなのかが、想定年収という形で表示されます。
自分の市場価値に見合った企業がわかるため、合わない企業に応募してしまうミスマッチが起こりづらくなり、面接に通過する可能性が高くなります。
また、登録したプロフィールを見た企業から直接オファーが届き、書類選考なしで面接に進める点も魅力の1つです。
転職の最終面接で合格率をあげるには面接対策は欠かせない
転職活動で最終面接にたどり着いても、これで決まったと油断してはいけません。
最後の面接の場ととらえ、一次や二次面接以上に厳しい視点で判断されるケースも多いからです。
気を抜かず、ビジネスマナーをしっかり守って臨みましょう。
企業の理念やビジョンに合う人物か、貢献できる人材かといった点を特に見られるため、よく考慮して回答することが必要です。
自己分析し、しっかり回答を準備して最終面接を乗り切りましょう。
